トリマー開業インストラクター資格は、トリミングに関する知識やトリマーを開業するための知識を有している人を認定する資格です。ペットを飼う家庭が増えたことでトリミングサロンの需要も増しており、資格も注目されています。
トリマー開業インストラクター資格取得で身につけられる学習内容などを掘り下げてご紹介しています。
より詳しく知りたい方は、ぜひ資格公式サイトもご覧ください。
トリマー開業インストラクター資格が求められている理由
現在の日本は少子高齢化が進んでいます。
それに伴い、ペットを家族の一員として向かい入れる家庭が多いため、ペットの美容や健康を手助けするトリマーの需要はますます高まっています。
確かな技術と知識を身につけたトリマーは、ペットショップやトリミングサロンで勤務することはもちろん、独立開業し自分の理想のサロンを開業したいと夢みる人もいるでしょう。
この伸び行くマーケットの中で、トリミングサロンの開業には明るい未来があります。
トリマー開業インストラクター資格では、トリミングに関するスキルはもちろんのこと、開業に必要な知識を習得できるようになっています。
資格取得後は、独立開業や自宅やカルチャースクールなどで講師活動の際にもスキルの証明になります。
今回はこの3つを詳しく見ていきます。
- トリミングのビジネス面をざっくり学べる
- トリマーの職業病対策
- 開業や経営に向けて
トリミングのビジネス面をざっくり学べる
トリマー開業インストラクター資格では、トリミングサロンの経営、トリマーの雇用や開業の手続きなどのビジネス面を学びます。
開業するにはさまざまな工程や重要なポイントがあり、知らずに開業すると経営不振で閉店することもあります。
- 立地条件
- 経営業態
- 集客
- 顧客単価アップのコツ
- 売り上げの管理と運営
- 顧客情報の管理と把握
これはほんの一部ですが、こういった経営術を学び、信頼できるトリミングサロンが増えることは大きな意味を持ちます。
ペットを飼育している多くの方が気軽にトリミングを依頼し、ペットの健康あるいは美容にプラスの影響を与えるのです。
トリマーの職業病対策にも触れた内容
トリマーの仕事には職業病と呼ばれるいくつかの症状があります。
これらの症状は放っておくと悪化してしまい、長期休業や退職を余儀なくされるので、経営者としては常にこの職業病の可能性を意識しておくことが大切です。
腰痛
トリマーの多くが抱える職業病のひとつに腰痛があります。
終日の立ち仕事、同じ姿勢で長時間カット、大きな犬を抱き上げ移動などが原因です。
一部のトリミングサロンは、椅子を利用するよう推奨していますが、業界全体では定着していません。
この腰痛は、作業に集中している時は感じないことが多く、日々の作業の疲労が蓄積され、重傷化します。
手荒れ
トリマーの手荒れには原因がはっきりしています。
- シャンプー剤の刺激
- お湯やドライヤーを使用することによる乾燥
シャンプー作業はトリマー自身の指の感覚で汚れの落ち具合を確認しており、ゴム手袋を装着しての作業は現実的に考えにくいです。
手荒れが悪化するとあかぎれ、ひび割れといった症状が出ます。このような状態ではヘアカットなどの作業にも不具合が生じるかもしれません。
シャンプー選びは、トリマーの手への負担が少ないこと、低刺激なことを最重要項目におきましょう。
腱鞘炎
トリマーは常に利き手にハサミを持ち、ヘアカットを行うので腱鞘炎を発症してしまう傾向があります。
腱鞘炎は手の酷使や過度な疲労が原因で起こり、発症をするとハサミを持つことはおろか、手首を曲げることでも痛みを感じます。
トリミングサロンではキャパ以上の予約を受けたり、ペットのため無理をして長時間の作業を行う事があります。
トリマーが痛みを訴えた場合は、すぐに病院を受診してもらい、適切な治療を受ける必要があります。
トリマーの仕事は需要もあり、やりがいのある仕事です。
経営者はこのような職業病のせいでトリマーが仕事を諦めてしまわないよう、常に配慮が必要です。
開業や経営に向けて
トリミングサロンの開業には知識だけでなく、他にもやるべきことがあります。
ここでは以下の2点についてご紹介します。
動物取扱業の登録
トリミングサロンを開業するには「動物取扱責任者資格」と「営業所の登録」この2つが必要です。
動物取扱責任者資格
動物取扱責任者資格を持たないままトリミングサロンを開業すると、業務停止命令を受けるおそれがあります。
この資格は、各自治体が開催する講習会を受講するだけで取得できるので、トリミングサロン開業前に必ず講習会を受講しておきましょう。
営業所の登録
各都道府県に申請を行い、手続きが完了すると、動物取扱業登録書が交付されます。
開業資金
トリミングサロン開業に当たっては、自分の技術だけでなく、店舗や様々な機材や設備が必要になります。
開業資金について、多くの方は銀行や公庫からの借り入れなどを利用しています。
また最近では、車で訪問先に行く訪問型のトリミングサロンや、自宅の一室をサロンとして開業する人も増えてきています。
やり方を工夫することで、多額の資金がなくともトリマーとしてサロンを開業することは可能です。
夢の開業のためにも、体系的に学んでおくのは有効ですよ!