ペットトリミング資格は、犬や猫のトリマーについて基礎的な知識・トリミングの手順、飼育方法や健康に関する専門的な知識を有していることを認定する資格です。
さまざまな理由から、ペットを飼う家庭は増加傾向にあり、それに伴ってトリミングにも需要が高まっています。
ペットトリミング資格で学べること
ペットトリミング資格としては、次の2つの資格がおすすめです。それぞれの資格の特徴について説明します。
ペットトリミングアドバイザー
ペットトリミングアドバイザーは、トリマーについて基礎的な知識・トリミングの手順、飼育方法や健康についての専門的知識を学びます。
しかし、ひとくくりに「犬」といっても種類があり、性格や大きさなどの違いもあるので、どの犬にも同じように対応してはいけません。

例えば次のように分類されます。
- ミックス犬(チワプー、ポメ柴、チワックスなど)
- 小型犬(マメシバ、ポメラニアン、チワワなど)
- 大型犬(ゴールデンレトリバー、シベリアンハスキーなど)
これだけでなく、シニア犬か子犬かという違いもあります。
またトリミングに関しては、はさみやバリカン、シャンプーなど道具の使い方に関する知識・スキルも学んでいきます。
資格取得後は、ペットトリミングアドバイザーとしてペットショップでの勤務や、自宅やカルチャースクールなどで講師活動につなげられます。
トリマー開業インストラクター
トリマーとしての知識はもちろんですが、トリミングサロンを開業するための知識を習得できるようになっています。
トリミングサロンを開業するには、さまざまな知識が必要です。
- トリマーの職業病対策
- 売り上げの管理と運営
- 顧客情報の管理と把握
- 顧客の固定化について
- 顧客単価アップのコツ
これはほんの一部ですが、このような開業に向けての工程を学んでいきます。
資格取得後は、トリマー開業インストラクターとして経営する、自宅やカルチャースクールなどで講師活動をするなど、様々な活動の道が開けます。
犬猫の毛のケアができる仕事
トリマーの仕事は爪切りやシャンプー、健康管理や接客とどれもやりがいのある仕事ばかりです。

中でも毛のケアができるトリミングは、犬猫好きにとって最も魅力的な仕事ではないでしょうか。
しかし、トリミングといっても種類によって似合うスタイルは違ってきます。
【犬の種類別スタイル】
犬の種類 | 似合うスタイル |
トイプードル | 愛くるしいテディベアカット |
ヨークシャテリア | 毛を伸ばしたロングコート |
ポメラニアン | ワイルドなライオンカット |
このように、種類によって似合うスタイルがあり、これ以外にも飼い主の要望があるかもしれません。
トリマーにとって大事なことは、しっかりご希望を聞き取り、動物を素敵なスタイルに仕上げることです。
それによって飼い主が満足し、ペットにより深い愛情を注げる手助けをする、それがこの仕事の醍醐味なのです。
動物の落ち着かせ方や扱い方も重要

動物の落ち着かせ方や扱い方のうまいトリマーは、動物からも飼い主からも信頼されます。

ではどのようにしたら良いのか、少し例を挙げて説明します。
保定
苦痛を与えずに動物の動きを抑える「保定」は、トリマーにとって大切な仕事です。
「保定」とは? 犬にけがをさせないための技術。無理に押さえつけるのではなく、関節などをしっかりと握り自由を奪う事により危険を未然に防げる。 |
この作業がうまくできると時間と、自分に余裕が生まれ、カットもイメージ通りに仕上がるはずです。
またうまくできないと、動物に苦痛をあたえてしまうので、トリマーにとって「保定」は欠かせないのです。
様子を見る
早くトリミングしなくてはと、気ばかり焦るのは良くありません。
かまってもらえることで、うれしくなって暴れてしまう動物もいるのです。

そのような時は、落ち着くまで少し待ちましょう。
急ぐあまり無理やりシャンプーやカットをして痛みがあったり、辛い思いをさせたりしてしまうと、今後トラウマとなる可能性があります。
安全にヘアカットするために
トリマーは、動物を安全にヘアカットするために気を付けることがあります。
これも少し例を挙げて説明しましょう。
動物の声を聞く
人間と違い、動物は言葉を使って自分の気持ちを話せません。
初めてきた場所で知らない人に触られ、体を濡らされ、見たこともないような道具を体に押し当てられて、動物たちはどんな気持ちでしょうか?
不安で怖くて、飼い主に会いたくてたまらないはずです。
そんな「心の声」に耳を澄ませ、気持ちを受け止めてあげることで動物たちも落ち着き、受け入れてくれるのです。
体力と精神力
トリマーの仕事は多岐にわたります。
健康管理や爪切り、トリミングの後はドライヤーで乾かすなど、次々にこなさねばなりません。ペットショップ併設のサロンであれば、それ以外に接客や事務仕事もあります。
立ち仕事で、大型犬では体重30キロを超える犬のトリミングをするトリマーは、体力と神経を使う仕事です。トリマーは、日頃から自分の健康管理が大切なのです。
今後ペットを家族に向かい入れる人はますます増加するでしょう。

需要が増え続けるペットトリミング資格に興味のある方は、ぜひ取得してはいかがでしょうか?